ヒアルロン酸には低分子ヒアルロン酸、高分子ヒアルロン酸の2つがありますが、
そもそもヒアルロン酸とはどういうものかご存知ですか?
低分子ヒアルロン酸の効果など、2分で簡単におさらいしてみましょう!
ヒアルロン酸という名前は、健康食品や化粧品などの宣伝等で大変よく見聞きするようになりましたね。
しかし、ヒアルロン酸というのは、最近発見された新しいものというわけではなく、実は1934年に、すでにアメリカで発見されていたものなのです。70年以上の知られざる歴史があるわけですね。私たち消費者にとっては『ヒアルロン酸』という名前が一般的で、ドリンクやサプリメントなどの健康食品、あるいは化粧水をはじめとする化粧品などにもそのように記載されていますが、国際命名法という法律では『ヒアルロナン[hyaluronan]』という名で呼ばれています。
ヒアルロン酸は、肌や関節の健康をカバーする成分の定番と言われ、また、軟骨の機能維持にとても重要な役割を占めています。そのため治療薬として、関節炎や目の治療などにも使われています。
ヒアルロン酸の特徴として、非常に高い保湿力と強い粘性があるのですが、このような特徴から、皮膚や関節液、腎臓や脳、そして眼球の中にある硝子体等の身体の中でも特に水分が豊富な組織に含有されているのです。
また、ヒアルロン酸は水に溶けるとネバネバ状の物質になりますが、抽出時には白色の粉末の状態です。手などの皮膚に付いてもベタつかないというのが、ヒアルロン酸の性質の一つでもあります。しかし、ヒアルロン酸ドリンクの場合はネバネバしたところは残るようで、トロっとしたものもあるようです。
ヒアルロン酸には2つのタイプがあるのですが、ご存じでしたか?
一つは高分子ヒアルロン酸と言われるもので、このヒアルロン酸は天然のもの。
そしてもう一つは低分子ヒアルロン酸。このヒアルロン酸は人工的に精製されたものです。
高分子ヒアルロン酸は天然のものですので、動物などから抽出されています。もう一方の低分子ヒアルロン酸は、連鎖球菌や乳酸菌から人工的に抽出されて、ヒアルロン酸ドリンクなどにも配合されます。
ところで、私たち人間の身体の保湿性を維持するためには、ヒアルロン酸はとても大切なものなのですが、そのヒアルロン酸が体内に一番多く存在するのはいつ頃だと思いますか?
それは生まれたときなのだそうです。残念ながら、それが加齢と共に少しずつ失われていってしまうんですね。そして20歳を越えた大人の体内には、なんと子供の頃の半分から4分の1程度しかヒアルロン酸が存在しなくなってしまうんですよ。ショックですよね。
さあ、それではどうやって失われてしまったヒアルロン酸を取り戻せば良いのでしょうか?
必ずしも科学的に実証されているわけではないようですが、この失われてしまったヒアルロン酸を補うためには、低分子化されたヒアルロン酸ドリンクなどを摂取する方法や、天然の食材・食品から、高分子ヒアルロン酸を摂取する方法などがあるようです。
高分子ヒアルロン酸ですと、例えば動物では、豚足や鶏肉の皮、変わったところでは鶏の“とさか”などにヒアルロン酸が含まれています。その他にもフカヒレ・くらげ・鮫の軟骨などにも天然のヒアルロン酸は含まれています。
ただ、どちらかというと日常的な食品とは言えませんよね。ですから、食す機会が多少はあったとしても、なかなか毎日の食事にというわけにはいかなそうです。
低分子化されたヒアルロン酸ドリンクやサプリメントなどを用いない場合、先ほども述べましたように、天然のヒアルロン酸を含んでいる食材・食品からも摂取することは出来ます。
先ほどの例に加え、里芋や山芋、海草などの“ぬめり”のあるものや、魚の眼などにも天然の高分子ヒアルロン酸は含まれています。これらであれば比較的手に入れやすいですよね。魚であれば、他にもひらめやカレイなどにもヒアルロン酸は含まれています。ただし切り身では食べないようにしてください。皮や骨を除かずに丸ごと食べることが大切なのです。
ヒアルロン酸を含む食材・食品の中には、このように手軽に入手できるものあります。しかし、デメリットと言うべき点もあるのです。
それは、天然のヒアルロン酸というのは高分子であるため、ヒアルロン酸ドリンクなどに配合されている、低分子化されたヒアルロン酸に比べ吸収されにくいという点です。
それと、天然のヒアルロン酸は熱にも弱いです。先ほど例としてあげた天然のヒアルロン酸を含んだ食材は、生で食すのには向いていないものがほとんどではありませんでしたか?ですから、普段の食事からヒアルロン酸を摂取するということはなかなか難しいのではないかと思います。
また、それでもなんとか工夫をして、出来るだけ毎日の食事からヒアルロン酸を摂り入れるようにしたとしましょう。しかしそれでも、ヒアルロン酸の効果を得られるだけの量を摂るというのは、どうしても無理がありそうです。
体内からヒアルロン酸が減っていくと、老化現象といわれる様々な症状を引き起こす原因にもなってしまいます。こんなにヒアルロン酸が身体に大切だということがわかっていながら、毎日の食事からはヒアルロン酸の摂取が難しい、これはなんとももどかしく、とても残念な気がしますね。